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あなたの会社の「AI使ってます」はレベル何?——AI活用の8段階と自社診断

「うちもAI使ってますよ」——この言葉、実は人によって指しているものが全然違います。ChatGPTにたまに質問する人も、AIエージェントに業務を任せている人も、同じ「AI使ってます」。この温度差のせいで、社内の会話も、外部パートナーとの会話も噛み合わないことが増えています。

この「レベル感」を整理するのに便利なフレームワークがあります。米メディアEveryが公開している「The Eight Levels of AI Adoption(AI活用の8段階)」です。この記事では8段階を中小企業の業務例に置き換えて紹介し、自社がいまどこにいるかを診断できるようにしました。

AI活用の8段階

レベル1: チャットボット
— 聞いたら、答えてくれる

ChatGPTなどに質問して、返ってきた答えをコピペして使う段階です。例: メールの文面を作ってもらう、企画のアイデア出しを手伝ってもらう。多くの会社はここにいます。

レベル2: コパイロット
— 作業場所の中で隣に座っている

チャット画面との往復ではなく、普段の作業環境の中でAIが支援してくれる段階。例: ドキュメントの中で続きを提案してくれる、スプレッドシートで関数を書いてくれる。

レベル3: エージェント
— やりたいことを伝えると、手順を考えて実行する

「競合3社のサイトを調べて比較表にして」のように目的を伝えると、AIが自分で手順を組み立てて実行し、重要な場面では「これで進めていい?」と確認してくる段階。ここから「作業を頼む」から「仕事を任せる」に変わります。

レベル4: オートパイロット
— 任せて、結果だけ確認する

途中の承認を省略し、AIが最後まで自律的に実行、人間は出来上がった結果をチェックする段階。ミスしても影響が小さい定型業務から適用していきます。

レベル5: ワークフロー
— 品質を安定させる仕組みを作る

個人の上手な使い方を、手順やテンプレートとして仕組み化する段階。誰がやってもAIの成果物が一定品質になる状態で、ここから「個人技」が「会社の力」になります。

レベル6: アシスタント
— 指示しなくても、勝手に動いている

AIが指示を待つのではなく、バックグラウンドで自発的に動き続ける段階。例: 毎週月曜の朝、頼まなくてもサイトの分析レポートが届いている。

レベル7: マルチエージェント
— 複数のAIを同時に走らせる

長時間動く複数のAIエージェントを並行して管理・運用する段階。人間の役割はプレイヤーからマネージャーに近づきます。

レベル8: オーケストレーター
— AIがAIチームを率いる

マネージャー役のAIが複数のサブエージェントを統括し、チームとして仕事を進める段階。最先端の組織が実験している領域です。

注意点: 上のレベルほど「偉い」わけではない

誤解しやすいのですが、原典のEveryも強調している通り、常にレベル8を目指すべきという話ではありません。上手な使い手ほど、複数のレベルを同時に使い分けています。

使い分けの軸は2つ。そのタスクでAIをどれだけ信頼できるかと、ミスしたときの影響がどれだけ大きいかです。影響の小さい定型業務はレベル4〜6でどんどん自動化し、顧客に出るもの・判断が重いものはレベル1〜3で人間が手綱を握る。この使い分けこそがAI活用の実力です。

診断: あなたの会社はいまレベル何?

上から順に、当てはまる間はレベルを上げていってください。止まったところが現在地です。

  • AIに質問して、答えを参考にしたりコピペで使ったりしている → レベル1
  • 文書作成やコード編集など、普段の作業ツールの中でAI支援を使っている → レベル2
  • 複数ステップの仕事を目的ごと任せ、要所で確認しながら進めさせている → レベル3
  • 結果だけ確認すればいい「任せきりの定型業務」がある → レベル4
  • プロンプトや手順が社内で共有・テンプレ化され、誰でも同品質で使える → レベル5
  • 定期実行など、指示しなくても自動で動き続けている仕組みがある → レベル6
  • 複数のAIエージェントを並行運用している → レベル7
  • AIがAIを管理する体制まで組んでいる → レベル8

2026年の国内調査では中小企業のAI導入率はまだ1割強で、導入済みの会社も大半はレベル1、進んでいてレベル2です。裏を返すと、レベル3に上がるだけで、地域や業界の中では相当先頭集団ということです。そしてレベル1→3の体感差は劇的です。「調べて、まとめて、形にする」という数時間の仕事が、確認込みの数十分になります。

弊社の現在地(実例)

参考までに、弊社のこのブログはいままさに複数レベルの使い分けで運用されています。

記事の調査・下書き・WordPressへの入稿はAIエージェントに任せて要所だけ人間が確認し(レベル3〜4)、サイトの検索データ分析は毎週月曜に自動でレポートが届く仕組みにしています(レベル6)。一方で、記事として公開する判断、デザイン、お客様に関わる仕事の最終品質は必ず人間が握っています(レベル1〜3の領域として意図的に残しています)。

Web制作の工程でどうAIを使い分けているかは、「生成AI時代のWeb制作の未来」でも書いています。

レベルを上げたい方へ

レベルを上げる近道は、全社一斉導入ではなく「影響の小さい1業務を選んで、1つ上のレベルを試す」ことです。その進め方は今後の記事で詳しく書く予定です。

「自社の業務だとどこから上げられるか」「安全に進めるにはどう設定すべきか」といった壁打ちも受け付けています。弊社自身が毎日レベル1〜6を行き来しながら仕事をしているので、実体験ベースでお話しできます。お気軽にどうぞ。

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